香港へ。(1日目 香港国際空港にて) [旅。]
4年ぶりの香港。なんだか久々に帰ってきたという感覚だ。飛行機から降りればそこは広東語、英語、普通話、日本語等などいろんな言葉が入り混じる世界。普通、独りでこのような状況下に置かれたら不安を感じるものだろうけども自分の場合は不安よりもむしろ楽しみのほうが感じられる。M?(笑)。
そんな様々な言語が渦巻く海の中で早速洗礼を浴びることになったのだ。
入境時にパスポートと共に入境カードを提出しなければならないのだが、機内でもらい損ねたのでホールで書くことにした。一通り書き終えると一人の初老の男性に声をかけられた。
「書き終わったかい?これの書き方がよくわからないので教えてほしいのだけど」
この男性が発した言語は普通話だった。入境カードには中文で説明書きがあるのでなぜ聞かれなければならないだろうと思いつつも手助けをすることにした。
「これは何?」→「出発地、あなたが飛行機に乗ったところ」
「これは?」→「あなたが生まれた場所」
「これは?」→「あなたの誕生日」(うまく伝わらなかった。「生日」の発音がよくなかったんだろう。何回も何回も繰り返してようやく理解してもらえた)
このようなことを繰り返すうちに彼はヴェトナム生まれでドイツに住んでいるひとだと分かった。彼は普通話を話すが中文は読めないらしい。なので筆談はムリなのでなんとしても会話ですべてを解決しなければならなかったのでかなり難しかった。こちらのつたない普通話でもなんとか聴きとってやろうと辛抱強く付き合ってくれたのが功を奏したのか(?)すべて書き終えることができた。
彼は「谢谢!」と言い残し入境審査の列に並んでいった。
こちらこそ「谢谢!」だ。中国語を学ぶものにとってはとても貴重な数分間となったのだから。
それにしてもなぜ彼は自分に普通話で声をかけたのだろう?
今回香港持ってきた香港ドルはわずか40ドル。エアポートエキスプレスで市内まで行きたかったので2000円ほど両替することにした。ターンテーブルのある場所に自動両替機があったのでそこで両替することに。この両替機は多言語に対応している優れものだった(但し、空港なのでレートは悪かった)。初めて利用したがとくにまごつくことなく両替を終え立ち去ろうとすると後ろから声が掛かった。
「日本の方ですか?」
日本人女性2人組。仲良し主婦といったところか。この両替機の使い方を教えて欲しいとのことだった。
一通り説明を終え無事に両替を終えてから今後の両替についてどうしようという話になった。どうやらツアーではなくこの人たちは初めて個人旅行で来たらしくあまり両替の事情を知らないようだった。一応無難にホテルで両替ということになったが、ほんとは重慶マンションの両替商の存在を教えたかった。
そして、お互いの旅行をいいものにしましょうとエールの交換をしエアポートエキスプレスに乗り込み市内へと向かったのだった。
<つづく>
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