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香港へ。(1日目 宿へ) [旅。]

 車窓に流れる切り立った山、天を突くかの如くそびえる何棟ものマンション、世界有数のコンテナターミナルを右手に観ながらわずか20分ほどで香港駅へ到着。
 中環駅まで長い道を歩きそこから地下鉄に乗り換え今回の滞在先である油麻地の宿を目指す。滞在先はいままではそれなりに3ツ星以上の快適な空間を確保していたが、今回初めて2ツ星の宿を確保してみた。一人旅だしわずか2泊で宿にはほとんど寝に帰るだけなので豪華な設備もレストランもスパも必要ないのだ。もちろん旅費を浮かすためでもあるのだが。

 「紅茶館酒店」。油麻地駅で降りて九龍地区の背骨とも言えるネイザンロードから1ブロック西側に入ったところにあるこじんまりした宿だ。これが宿だと知らなかったら多分、名前どおり喫茶店かなんかかと思われかねないだろう。

 チェックインが終わったら奥から出てきた服務員さんに部屋はこっちと案内された。
部屋は別棟にありエレベータホールに行くにもカード型のルームキーを入り口のセンサーにかざすか暗証番号を登録しなければならない。服務員さんが先ず手本でルームキーをかざしてみたがセンサーが反応しなかったので暗証番号を入力することに。普通話で番号を言いながらでの説明。ほんとに自分は華人にしかみえないのだろうか・・・。

 部屋は狭い。もちろんいままで滞在した部屋と比べてなのだが。それでも息苦しくなるほど圧迫感がある程でもない。宿というより1ルームのアパートみたいでここをベースに生活を始めてくださいといった感じで旅っぽさをあまり感じさせない。自分にとってはいい環境だ。

▽とてもシンプルな部屋。花柄のカーテンがかわいい。

 一休みした後、香港の街に繰り出すことにした。今回の主な目的の内1つを達成するためとあともう一つ・・・。

<つづく>


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香港へ。(1日目 香港国際空港にて) [旅。]

 4年ぶりの香港。なんだか久々に帰ってきたという感覚だ。飛行機から降りればそこは広東語、英語、普通話、日本語等などいろんな言葉が入り混じる世界。普通、独りでこのような状況下に置かれたら不安を感じるものだろうけども自分の場合は不安よりもむしろ楽しみのほうが感じられる。M?(笑)。

 そんな様々な言語が渦巻く海の中で早速洗礼を浴びることになったのだ。

 入境時にパスポートと共に入境カードを提出しなければならないのだが、機内でもらい損ねたのでホールで書くことにした。一通り書き終えると一人の初老の男性に声をかけられた。

 「書き終わったかい?これの書き方がよくわからないので教えてほしいのだけど」

 この男性が発した言語は普通話だった。入境カードには中文で説明書きがあるのでなぜ聞かれなければならないだろうと思いつつも手助けをすることにした。

 「これは何?」→「出発地、あなたが飛行機に乗ったところ」
 「これは?」→「あなたが生まれた場所」
 「これは?」→「あなたの誕生日」(うまく伝わらなかった。「生日」の発音がよくなかったんだろう。何回も何回も繰り返してようやく理解してもらえた)

 このようなことを繰り返すうちに彼はヴェトナム生まれでドイツに住んでいるひとだと分かった。彼は普通話を話すが中文は読めないらしい。なので筆談はムリなのでなんとしても会話ですべてを解決しなければならなかったのでかなり難しかった。こちらのつたない普通話でもなんとか聴きとってやろうと辛抱強く付き合ってくれたのが功を奏したのか(?)すべて書き終えることができた。

 彼は「谢谢!」と言い残し入境審査の列に並んでいった。

こちらこそ「谢谢!」だ。中国語を学ぶものにとってはとても貴重な数分間となったのだから。

 それにしてもなぜ彼は自分に普通話で声をかけたのだろう?

 今回香港持ってきた香港ドルはわずか40ドル。エアポートエキスプレスで市内まで行きたかったので2000円ほど両替することにした。ターンテーブルのある場所に自動両替機があったのでそこで両替することに。この両替機は多言語に対応している優れものだった(但し、空港なのでレートは悪かった)。初めて利用したがとくにまごつくことなく両替を終え立ち去ろうとすると後ろから声が掛かった。

 「日本の方ですか?」

 日本人女性2人組。仲良し主婦といったところか。この両替機の使い方を教えて欲しいとのことだった。
一通り説明を終え無事に両替を終えてから今後の両替についてどうしようという話になった。どうやらツアーではなくこの人たちは初めて個人旅行で来たらしくあまり両替の事情を知らないようだった。一応無難にホテルで両替ということになったが、ほんとは重慶マンションの両替商の存在を教えたかった。

 そして、お互いの旅行をいいものにしましょうとエールの交換をしエアポートエキスプレスに乗り込み市内へと向かったのだった。

<つづく>


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香港へ。(1日目 機内にて) [旅。]

 定刻どおりに成田空港を離陸し一路香港へ向かうCX509便。自分は香港に行くときにはほとんどこの便を利用している。この便なら現地に1時半前後に着くので初日からそこそこ時間を有効に使えるからだ。この時間帯は日系の航空会社もあるけどずっとキャセイに乗っている。日系のほうが言葉の心配は要らずなにかと便利ではあるのだろうけれど、外国系の飛行機に乗り込んだ瞬間からここからは日本ではないのだということでシャンとした気持ちに切り替わることが日本を離れるときのある種の儀式めいたものになっていて、毎回その瞬間が結構快感だったりするのだ(変態?)。

 あと、キャセイのCI(コーポレートアイデンティティー)が好きで、ダークグリーンをメインに白と差し色である赤がなんともクールで知的さを感じさせる。尾翼にペインティングされているブラッシュウイング(筆で書かれたような翼)がアジアを感じさせるのも自分好みだ。

 飛行機は南西の方向に向かって順調に飛行している。オレンジジュースとおつまみをお供に音楽を楽しむ。ここではもちろんC-POP。これである程度は現地で流行っている曲とアーティストが分かるのだ。
 そんなこんなで機内食の時間になった。機内での最大の楽しみといったらはっぱり機内食だろう。今回のメインは魚とトリから選べる。自分は魚をチョイス。その魚は秋刀魚だった。機内食で秋刀魚とは以外だった。付きあわせのにんじんはもみじのかたちにカッティングされていてなんとも日本の秋を感じさせる。味のほうもなかなか良かった。あと茶そばもあった。この茶そばは毎回キャセイに乗るたびに食べているような気がする。固定されているのだろうか・・・。

 食事が終わると機体は沖縄付近を通過中だった。この日は沖縄付近に台風が通過していたのでその影響かいつになく挙動が怪しかった。機内が緊張感に包まれる。実際は数分間だったのだがその数分間がかなり長く感じられた。その揺れが収まると機体は台湾付近に差し掛かる。

 台湾の中央部には3000メートル級の山々が背骨のように島の北部から南部へと連なっている。その景色の美しいこと。ほんとにうっとりさせられる澄んだ青なのだ。これを拝められたのはラッキー。左側の窓側の席を選んで大正解だった。台湾の西海岸部をかすめるように飛行し、諸島部を経て香港へと東シナ海を南下する。

▽うっとりさせられるほど澄んだ青。麗しの島台湾上空にて。
  

▽都市部はややガスがかかっているか。台中上空にて。

▽馬公上空にて。
 

 そして機体は徐々に高度を下げていき、あの鉛筆を何本も立てたような香港の町並みが見えてきた。4年ぶりに眺める景色。なんとも感慨深い。これからこの街でどんなことに遭遇するのだろう。CDはちゃんと発売されているのか?期待と不安が入り混じった気持ちを抱えつつの香港入境となったのだ。


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香港へ。〈1日目 その1〉 [旅。]

 搭乗機はCX(キャセイパシフィック航空)509便9:45発香港行き。3連休初日ということでチェックインに時間がかかることを想定して空港には7:30ぐらいには着いていたいところ。ところが家を出る時間がちょっと遅くなってしまったので高速に乗りいつもよりクルマを飛ばして空港近くの駐車場を目指す。

 日ごろの鬱憤を吐き出すかの如く排気音を高め、湿気を帯びた空気を切り裂き、あと旅への期待も手伝ってか心地よくも軽い疲労感を感じつつ約1時間で駐車場に到着。その後駐車場のマイクロバスで空港まで送ってもらい空港へ向かう。

 空港は以外にまだ朝早いからかそれほど混雑はしていなかった。ただJALグループのチェックインカウンターは激混みだった。その大行列を横目にいそいそとCXのカウンターへ並ぶ。

 CXの方は午前中に香港行きが2便出るだけなのでそれほど混んでいなかった。およそ20分ぐらいで自分の番に。そしてスムーズにチェックイン終了。この時点で出発までまだ時間があったのでラウンジと書店へ行くことにした。

 ラウンジはカード会社が提携しているところ。昨年は身分不相応だが奮発してビジネスクラスのチケットを買ったのでサクララウンジで寛げたのだったが、今回はエコノミーなのでそれはナシ。ここのラウンジはどちらかというと気の置けない友だち同士で来る方がいいところだと思った。なんだかにぎやかなところで・・・寛ぎたいのならやっぱり航空会社のラウンジのほうがいい。

 やや期待を裏切られ感(笑)を帯びつつ書店へと向かう。目的は中国語(普通話)の会話集をチェックするため。
香港はコテコテの広東語圏だ。でも最近ではずいぶん普通話も通用するようになってきたと、7月に某香港カルチャーライターさんから聞いていた。自分が最後に訪れたのは4年前。そのときはまだその様には感じられなかったが政治的、特にSARS以降は経済的に北京を意識せざるを得なくなったのだろう。いくら香港渡航歴がそこそこ有るとはいえ自分は広東語の簡単な挨拶以外はまったくわからないので直前に広東語の会話集を買ったところで通じるように話すのは難しい。(実は数年前に独学で広東語習得を目指していたが考えが甘く挫折したのだ。)それなら馴染みのある(!?)普通話なら多少なりとも太刀打ちできるのではと考えたのだ。

 そんなこんなで書店で会話集を読み漁っているとふと、まだ出国審査を受けていないことに気づいた。
なぜ、今日に限ってこんな大切なことを忘れてしまったのか。時計に目をやるとなんと出発の35分前だ。本を買わずに大急ぎで出国審査場に向かう。

 出国審査場はちょっと絶望的とも思える数の出国者でごった返していた。脱力しかかったがとにかくここを抜けるしかない。ただ成田の出国審査は比較的早くさばいていくのでそれが唯一の希望だ。無事に通過したらとにかくダッシュ。そのためにひたすら冷静にいるようにしていた。

 そして、無事にパスポートに出国の判を押してもらいパスポートを受け取った瞬間抑えていたはやる気持ちを開放させた。人ごみのなか右へ左へと交わして搭乗口へと急ぐ。ぶつかりはしなかったがもしかすると驚かせてしまったかもしれない。走りながらチェックイン時に係員さんに言われたことを思い出した。

 「搭乗口は遠いですから、早めに行ってくださいね」

 そう、とても遠いのだ77番搭乗口はターミナルの一番端に位置している。
ただ、良かったのはモノレールに乗る必要がない場所にあったこと。もしモノレールだったらうまく接続できればいいけど、そうでなければ待つ以外どうしようもない。なのでひたすらダッシュで搭乗口を目指した。いったい何メートルあっただろうか普段は運動もせず走らないがこういうときは走れてしまうようだ。しかも数キロの荷物も抱えてながら。走り終わっても息がすぐ入る。まだまだ若いのかもしれない。

 搭乗口には係員さん数名ととお客さんが1人いるだけだった。ギリギリセーフ。搭乗券の半券を受け取り飛び込むように機内へ。

そして搭乗機は定刻どおり目的地である香港に向かうべくゆっくりと滑走路へと誘導されるのだった。

〈つづく〉


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香港へ。<プロローグ> [旅。]

 前回、「ともかく17日では困るのだ。 なぜなら・・・。〈後日につづく・・・かも〉」と、なにやら意味ありげに書いてみた。その理由は、「17日は帰国日。しかも10時発の飛行機に乗らなければならないのでCDショップに寄っていく時間がないから・・・。」だったのだ。

 というわけで、先週末香港に行ってきた。

 主な目的はTwinsの新譜《Twins Party》を買うことと映画《地獄十九層》を観ること。
普通に考えれば別にわざわざ香港まで時間と旅費を掛けてまでやるようなことではないのだ。
この時代当たり前にCDはネットが買えるし、映画だって公開1~2ヶ月後にはDVD化されるのだから。
それを分かっていながらあえてやってしまうのはやっぱり・・・現地の空気に触れて手に入れるため、観るための過程楽しみたいから。まったく非合理的なことだとは思うけど、これは普段の反動ってことで。

 15日早朝、着替えと辞書、そしてiPodをまとめ、滞在中に起こるであろう出来事に期待に胸を躍らせ家を出たのだった。〈つづく〉

▽日曜午後。小雨交じりの宵箕湾(シャウケイワン)にて。


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行き先に悩む・・・。 [旅。]

 毎年夏休みはどこかに行くことにしている。どこかといっても中国語圏。しかも香港か台湾のどちらか。
ことしは上海という選択肢も増え大いに悩む・・・。といっても、もうお盆。いまだ決まらず。
 まぁ、どこ行っても思い出はつくれそうなのだけれど(良くも悪くも)。

 なぜ、今年に限ってこんなに悩むのだろう??

~写真は4年前に行った香港。~


△黄昏時のビクトリア湾。


△セントラルのリッポービル。モチーフはコアラらしい。


△ココは定番のプロムナード。香港島を望む。

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△横浜関内のイセサキモール。なんとなく台北の西門町に似てるような・・・。


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